Windows ボリュームタイプ別 読書転送速度テスト(SATA SSD,キャッシュメモリなし)

ボリュームタイプによってパフォーマンスがどのように変わるのか

結論からいうと、読み書き転送速度の速いSSDが欲しいという目的の場合、NVMeのSSDを買うべきだ。
2023年7月現在では、コンシューマ向けの SAMSUNG 980Pro 2TBは2万円程度だ。Gen4でスペック通り、読み込み7,000MB/s 書き込み 5,100MB/s のスペック通りに動作する。
2023年4月頃から、SSDの価格が大分下がっている。そんな背景では面白そうという以外、このテストに意味はない。実験内容は安価なSSDを使ってボリュームタイプごとのパフォーマンスを実際に計測し、ストライプ、シンプルボリュームの読み書き転送速度を比較する。

使用した機器

PC
ボード:ASROCK B760M Pro RS
CPU:INTEL CoreI5-13500 14/20 4.80GHz
RAM:32GB(CORSAIR DDR5-5600MHz x2)
ケース:Silver Stone CS351 ホットスワップ
OS:Windows11 Enterprise 22H2
ストレージの検証や特殊な作業をし易くするために、ホットスワップケースにしています。正直中身は狭くて組みづらい。

SSD
SUNEASTSE900 2TB(2つ利用)
3D NAND Flash
SATA 6GB/秒 SATA3
最大読込転送速度 550MB/秒|最大書込転送速度 500MB/秒

なお、この製品はメーカーサイドからは「本製品はNAS、RAID、NVR等のコンシューマ製品以外のご使用には対応しておりません。」という説明書きがあることを書いておきます。低価格帯で品質はエントリーレベルのSATA SSDです。価格帯は2023年5月で10,000円少しです。

GPT4と立てた仮説

検証前にGPT4へ検証内容を伝えて立てています。仮説では想像するスペックの足し算になっていたが、検証に利用するSSDのスペックを伝えていなかった為、製品によって振れ幅があるという回答だった。仮説を立てるまでもないという内容ではありますけれど、どうなるでしょうか。なにぶん、安価で物理RAMを持たない製品です。

仮説通りの結果が出ている。当たり前だがスペックが極端に上がるわけはない。また、この製品の場合は物理でキャッシュメモリを搭載していない為に、書き込みの時間、容量によっては途中から速度は低下するはずだ。
それを考えた場合でもNVMe でキャッシュメモリを搭載している NVMeの SAMSUNG 980Proなどを選択する方が賢い。SATAの容量単価すらメリットが無くなった昨今の値下がりの場合、SATAを選択する理由はなさそうだ。表はAS SSD Benchmarkの結果

シンプルボリュームストライプボリューム
SeqRead 493.16 MB/s
Write 468.74 MB/s
Read 947.24 MB/s
Write 878.76 MB/s
4KRead 6.20 MB/s
Write 12.19 MB/s
Read 6.91 MB/s
Write 31.91 MB/s
4K-64ThrdRead 201.30 MB/s
Write 228.05 MB/s
Read 309.92 MB/s
Write 345.36 MB/s
Acc.timeRead 0.423 ms
Write 0.300 ms
Read 0.112 ms
Write 0.097 ms

測定に利用したアプリ

  1. AS SSD Benchmark
  2. ATTO Disk Benchmark

AS SSD Benchmarkの計測結果

左図がSimple Volume、右図がStripeボリューム2倍まではいかないものの想定していた性能が出ていた。

ATTO Disk Benchmarkの計測結果

左図がSimple Volume、右図がStripeボリューム2倍まではいかないものの想定していた性能が出ていた。