ボリュームタイプによってパフォーマンスがどのように変わるのか
結論からいうと、読み書き転送速度の速いSSDが欲しいという目的の場合、NVMeのSSDを買うべきだ。
2023年7月現在では、コンシューマ向けの SAMSUNG 980Pro 2TBは2万円程度だ。Gen4でスペック通り、読み込み7,000MB/s 書き込み 5,100MB/s のスペック通りに動作する。
2023年4月頃から、SSDの価格が大分下がっている。そんな背景では面白そうという以外、このテストに意味はない。実験内容は安価なSSDを使ってボリュームタイプごとのパフォーマンスを実際に計測し、ストライプ、シンプルボリュームの読み書き転送速度を比較する。
GPT4と立てた仮説
検証前にGPT4へ検証内容を伝えて立てています。仮説では想像するスペックの足し算になっていたが、検証に利用するSSDのスペックを伝えていなかった為、製品によって振れ幅があるという回答だった。仮説を立てるまでもないという内容ではありますけれど、どうなるでしょうか。なにぶん、安価で物理RAMを持たない製品です。
仮説通りの結果が出ている。当たり前だがスペックが極端に上がるわけはない。また、この製品の場合は物理でキャッシュメモリを搭載していない為に、書き込みの時間、容量によっては途中から速度は低下するはずだ。
それを考えた場合でもNVMe でキャッシュメモリを搭載している NVMeの SAMSUNG 980Proなどを選択する方が賢い。SATAの容量単価すらメリットが無くなった昨今の値下がりの場合、SATAを選択する理由はなさそうだ。表はAS SSD Benchmarkの結果
シンプルボリューム | ストライプボリューム | |
---|---|---|
Seq | Read 493.16 MB/s Write 468.74 MB/s | Read 947.24 MB/s Write 878.76 MB/s |
4K | Read 6.20 MB/s Write 12.19 MB/s | Read 6.91 MB/s Write 31.91 MB/s |
4K-64Thrd | Read 201.30 MB/s Write 228.05 MB/s | Read 309.92 MB/s Write 345.36 MB/s |
Acc.time | Read 0.423 ms Write 0.300 ms | Read 0.112 ms Write 0.097 ms |
測定に利用したアプリ
AS SSD Benchmarkの計測結果
左図がSimple Volume、右図がStripeボリューム2倍まではいかないものの想定していた性能が出ていた。
ATTO Disk Benchmarkの計測結果
左図がSimple Volume、右図がStripeボリューム2倍まではいかないものの想定していた性能が出ていた。
PC
ボード:ASROCK B760M Pro RS
CPU:INTEL CoreI5-13500 14/20 4.80GHz
RAM:32GB(CORSAIR DDR5-5600MHz x2)
ケース:Silver Stone CS351 ホットスワップ
OS:Windows11 Enterprise 22H2
ストレージの検証や特殊な作業をし易くするために、ホットスワップケースにしています。正直中身は狭くて組みづらい。
SSD
SUNEASTSE900 2TB(2つ利用)
3D NAND Flash
SATA 6GB/秒 SATA3
最大読込転送速度 550MB/秒|最大書込転送速度 500MB/秒
なお、この製品はメーカーサイドからは「本製品はNAS、RAID、NVR等のコンシューマ製品以外のご使用には対応しておりません。」という説明書きがあることを書いておきます。低価格帯で品質はエントリーレベルのSATA SSDです。価格帯は2023年5月で10,000円少しです。